EC-CUBEからShopifyへ移行すべきか判断する基準とは

EC-CUBEからShopifyへの移行では、「商品や会員のデータはどこまで持っていけるのか」「自分で作り込んだ機能はどうなるのか」がまず気になります。

この記事では両者の費用構造と保守の違いを整理したうえで、バージョン別の移行方法、移せるデータの線引き、手順、検索評価の引き継ぎ、固有機能の置き換えまで順に解説します。

EC-CUBE以外のサービスとの比較や、複数の移行先を検討している場合は、主要サービスを横断して比較したガイドもあわせてご確認ください。

この記事の要点

  • EC-CUBEは自分でドメインを持っているため、同じドメインのままShopifyへ移行し、301リダイレクトで検索評価の引き継ぎを狙える
  • 会員データはパスワード・会員ID・累計購入金額が引き継げず、招待メールでの再設定と会員ランクの再設計が必要になる
  • EC-CUBE 4系なら無料の専用アプリ「商品データ移行 from EC-CUBE」で商品と画像を移せるが、CSVは加工せずそのまま使う決まりがある
  • 移行後の費用は、Shopify Basic(年払契約)とクレジットカード決済だけの場合で「月3,650円+3.55%×月商」という式で計算できる
  • 定期購入の決済情報・販売制限数・都道府県別の一律送料など、EC-CUBE固有の仕組みは移行時に置き換えの設計が要る
  • 脆弱性への対応やサーバー保守を自分で担うか、プラットフォーム側に任せるかが両者の根本の違いになる

EC-CUBEとShopifyの違いを費用構造・保守・カスタマイズで見る

EC-CUBEとShopifyは、月額料金の高い安いを比べる前に、お金と手間のかかり方そのものが違います。まずこの構造をつかむと、移行の判断がぶれません。

「無料の本体を自分で運用」と「月額で任せる」の費用構造

EC-CUBE本体は無料で入手できるオープンソースのソフトウェアです。その代わり、動かすためのサーバー費・SSL・保守や改修の費用を自分側で持ちます。

Shopifyは月額料金と決済手数料を払う形で、サーバーの用意やシステムの更新はサービス側に含まれます。

項目EC-CUBE(ダウンロード版)Shopify
本体の費用無料(オープンソース)月額制(Basicは年払で月3,650円・月払で4,850円)
サーバー・SSL自分で契約し費用を負担利用料に含まれる
決済手数料契約する決済代行会社ごとに異なるBasicの標準クレジットカード決済で3.55%
システム更新・脆弱性対応自分側の作業(パッチ適用・バージョンアップ)サービス側が実施
カスタマイズソースコードごと自由に改変できるテーマ・アプリ・メタフィールドの範囲で拡張

出典:Shopify公式の料金ページEC-CUBE公式のダウンロードページ。料金は改定されることがあるため、契約前に最新の表示を確認してください。

Shopifyには上位プランのGrow(年払で月10,100円・手数料3.4%)とAdvanced(年払で月44,000円・手数料3.25%)、大規模向けのPlusもあります。移行の検討段階ではBasicを基準に考えれば十分です。

セキュリティ対応の責任がどちらにあるか

オープンソースであるEC-CUBEは、脆弱性が公表されたら運営者が自分でパッチ適用やバージョンアップを行う仕組みです。ここが構造上の最大の違いになります。

実際に、EC-CUBE 4.0.0から4.0.5を対象とするクロスサイトスクリプティングの脆弱性(CVE-2021-20717)が公表されています。この脆弱性では悪用によるクレジットカード情報の流出が確認され、IPAとJPCERTが注意喚起を出しました。

出典:JPCERTコーディネーションセンターの注意喚起。対応は修正版への更新か、開発元の情報に基づくパッチ適用でした。

こうした対応を続けられる体制があるかどうかは、費用の比較と同じ重みで移行判断の材料になります。Shopifyではこの部分の作業がサービス側に移ります。

カスタマイズの自由度はEC-CUBE運用の軽さはShopify

EC-CUBEはソースコードに手を入れられるため、業務に合わせた独自機能を際限なく作り込めます。長年運用した店舗ほど、この作り込みが資産にも移行の壁にもなります。

Shopifyの拡張はテーマの編集・アプリの追加・メタフィールドという枠の中で行います。枠がある分だけ、更新や保守で壊れにくいのが利点です。

「いまの独自機能をそのまま全部再現する」発想で見積もると、移行費用は膨らみます。標準機能とアプリで置き換えられるものを先に仕分けるのが現実的です。

EC-CUBEからShopifyへ移行すべきタイミング

移行の判断は「不満が出たら」ではなく、費用と体制の節目で考えると迷いが減ります。代表的な節目を4つ挙げます。

バージョンアップの見積もりが高額になったとき

EC-CUBEは系(メジャーバージョン)が変わると内部構造が大きく変わるため、古い系からの移行は新規構築に近い作業になりがちです。

カスタマイズが多いほど、その移植費用も乗ります。

バージョンアップの見積もりが出たタイミングは、同じ予算でShopifyへ移行した場合と並べて比較できる数少ない機会です。両方の見積もりを同じ要件でそろえて比べてみてください。

脆弱性対応やサーバー保守が負担になったとき

脆弱性情報の確認・パッチ適用・サーバーの監視を担っていた担当者や保守会社との体制が細ったときは、放置よりも移行の検討が安全です。

対応が止まったECサイトは、カード情報を狙う攻撃の標的になり得ます。前述のとおり、実被害につながった脆弱性の事例も公表されています。

標準機能とアプリで要件を満たせるようになったとき

開業当時はEC-CUBEの作り込みが必要だった業務でも、いまはShopifyのアプリで置き換えられる場合があります。

独自機能の一覧を書き出し、それぞれ「標準機能で足りる・アプリで置き換える・作り込みが要る」の3つに仕分けてみてください。作り込みが要る項目が少ないほど、移行の好機です。

EC-CUBEのまま続けたほうがよいケース

販売制限数やお届け日選択のようなEC-CUBE標準の仕組み、あるいは独自の受注フローに業務が深く依存している場合、Shopify側では追加の設計が要ります。

定期購入を運用中の店舗も慎重に考える必要があります。あとで詳しく述べますが、決済情報の引き継ぎに標準の手段がないためです。

最新版へのバージョンアップが済んでいて保守体制にも不安がなければ、急いで動かす理由は乏しいといえます。

EC-CUBEからShopifyへ移せるデータ・移せないデータ

データ移せるか方法と注意
商品移せるEC-CUBEの商品CSVを出力して取り込む。4系は無料の専用アプリも使える
商品画像移せる画像ファイルを先にアップロードしてから商品に紐づける
会員の氏名・住所・メール移せるShopifyの顧客CSVの形式に合わせて取り込む
会員パスワード移せない暗号化されているため取り込めない。招待メールで再設定してもらう
会員ID移せないShopify側で自動採番されるため引き継げない
累計購入金額・注文合計数移せない顧客CSVの取り込み対象外。会員ランクの根拠は別の形で持たせる
受注履歴条件つき顧客CSVでは取り込めない。外部アプリで注文として取り込む方法を検討する
ポイント残高そのままは移せないShopifyの標準にポイントの仕組みがなく、アプリでの再現を検討する

EC-CUBEは管理画面から商品・会員・受注などのデータをCSVで出力でき、出力する項目も設定画面で選べます。データを取り出せること自体は問題になりません。

つまずくのは、Shopify側が受け取らない項目の扱いです。順に見ていきます。

会員パスワードとIDは引き継げない

Shopifyの公式ヘルプは、外部で暗号化されたパスワードを取り込めないことを明記しています。移行した会員には、新しいパスワードの作成を促す招待を送る流れになります。

出典:Shopify公式ヘルプの顧客リストのインポート解説

会員IDも同様です。Shopifyの顧客IDはシステムが自動で採番するため、EC-CUBEの会員番号をそのまま主キーとして引き継ぐことはできません。

会員番号を業務の照合に使っている場合は、旧IDをタグやメタフィールドとして書き込んでおくと、移行後も突き合わせができます。

もう1つ、重複するメールアドレスや電話番号を持つ顧客は取り込み中にスキップされます。取り込みの前に、旧データ側で重複をまとめておいてください。

累計購入金額が消えると会員ランクも消える

顧客CSVで取り込めるのは氏名・連絡先・住所・タグなどの基本情報で、利用合計額と注文合計数は対象外です。

累計購入金額を条件に会員ランクや優待を組んでいた店舗では、この数字が移行と同時に消えることになります。

実務では、移行の直前に旧サイトでランクを確定し、ランク名をタグとして顧客データに書き込んでおく方法が現実的です。移行後の優待はそのタグを起点に組み直します。

テンプレートに直書きしたテキストはCSVに乗らない

返品規定の定型文などを商品説明欄ではなくテンプレート側に直接書き込んでいた場合、その文章は商品データベースの値ではないため、CSVをどう加工しても新環境には現れません。

移行前に商品ページを実際に開き、「この文章はCSVのどの列から来ているか」を確かめておくと、公開後に文言が消えていた、という事故を防げます。

テンプレート由来の文章は、Shopify側ではテーマの編集やメタフィールドで置き場所を作り直します。

移行方法の選び方はEC-CUBEのバージョンで経路が変わる

EC-CUBEからの移行手段は、使っている系(バージョン)で選択肢が変わります。まず管理画面でバージョンを確認してから道具を選んでください。

EC-CUBE 4系なら無料の専用アプリが使える

4系の店舗には、商品データの移行に特化した無料のShopifyアプリ「商品データ移行 from EC-CUBE」が用意されています。EC-CUBEから出力した商品CSVと画像をアップロードすると、Shopifyの商品として一括登録される仕組みです。

開発元の案内では、規格を使っている商品もShopifyのバリエーションに変換して登録できます。

このアプリで移行できるのは商品情報と商品画像だけで、会員や受注のデータは対象外です。

使い方に1つ決まりがあります。EC-CUBEからダウンロードしたCSVを事前に編集したり文字コードを変換したりすると取り込みに失敗する場合があるため、開発元は無加工のままアップロードするよう案内しています。

出典:Shopifyアプリストアの商品データ移行 from EC-CUBEのページ開発元の解説記事。対応バージョンや仕様は変わることがあるため、利用前に最新の案内を確認してください。

2系・3系は標準CSVと汎用アプリで手動マッピング

専用アプリの対象外である2系・3系の店舗は、EC-CUBEの標準機能でCSVを出力し、Shopifyの形式に自分で組み替えて取り込みます。

組み替えの実務では、列の対応づけを一覧表にしてから作業すると迷いません。Shopify側の商品CSVは文字コードがUTF-8である必要があり、規格のある商品は選択肢の数だけ行を分けて書く形式です。

出典:Shopify公式ヘルプの商品インポート解説。価格や在庫数の列に通貨記号やカンマが混ざっていると行ごとエラーになります。

商品だけでなく顧客や注文までまとめて移す場合は、汎用の移行アプリMatrixifyが定番です。無料の試用は各データ10件までで、有料プランは月20ドルから、商品5,000件と顧客2,000件までの枠で使えます。

出典:ShopifyアプリストアのMatrixifyのページ。まず無料枠で数件のテスト取り込みを行い、列の対応づけが正しいかを確かめてから本番のデータを流します。

開発会社への依頼を検討する規模の目安

商品点数や会員数が多い、規格が複雑、定期購入や独自機能の置き換えが絡む。こうした条件が重なる店舗は、自力での移行にこだわらないほうが総費用は下がることがあります。

依頼する場合は、会員パスワードと累計購入金額が引き継げないこと、テンプレート直書きの文章が別作業になることを最初に伝えると、見積もりの精度が上がります。

複数社を比べるときは、データ移行だけかデザインや機能の置き換えまで含むか、範囲を同じ条件にそろえてください。

EC-CUBEからShopifyへの移行手順

全体の流れを8つのステップに分けます。ドメインを引き継ぐ移行では、切り替えの順番がそのまま検索評価を守る手順になります。

手順の全体像(8ステップ)

  1. EC-CUBEのバージョンとカスタマイズ内容を確認し、移行手段(専用アプリ・汎用アプリ・依頼)を決める
  2. 移すデータを整理する。退会済み会員や重複メールをまとめ、テンプレート直書きの文章を洗い出す
  3. EC-CUBEの管理画面から商品・会員・受注のCSVと商品画像を出力する
  4. Shopifyストアを開設し、数件のテスト取り込みで列の対応づけと文字コードを確かめてから全データを取り込む
  5. 決済・送料・配送・メールなどの設定をShopify側で組み直す
  6. テスト注文を通し、注文から発送までの流れと日本向けの初期設定(氏名の表示順・税込表示)を確認する
  7. ドメインをShopifyに接続して公開し、旧URLからのリダイレクトを一括登録する
  8. 旧サーバーはデータベースのバックアップを確保してから停止・解約する

データ整理とCSV出力のポイント

取り込みの失敗は、ほとんどが移行元データの汚れから起きます。先に旧データを掃除するほうが、エラーを1件ずつ潰すより速く終わります。

特に会員データは、重複するメールアドレスがスキップされる仕様のため、事前の名寄せが必須です。

EC-CUBEのCSV出力は項目を選べるので、Shopify側で使わない列を最初から外しておくと、組み替え作業が軽くなります。

テスト注文までやってから切り替える

データが入った状態で、実際にテスト注文を1件通してください。決済・在庫の減り方・注文メールの文面・氏名の表示順まで、画面で確かめられます。

ここまで確認できてからドメインを切り替えれば、公開後に旧サイトへ戻す事態をほぼ避けられます。切り替え自体は次の章の手順です。

移行後の費用を式で計算する費用の考え方

EC-CUBEとShopifyは費用の構造が違うため、比較は「月あたりの合計」でそろえます。Shopify側は式が単純なので、先にそちらを固定します。

Shopify移行後の月々の費用の式

Shopify Basic(年払契約)を選び、決済がすべて標準のクレジットカード決済の場合、月々の費用は「3,650円+3.55%×月商」で計算できます。固定費は年間に直すと3,650円×12か月で43,800円です。

出典:Shopify公式の料金ページ。契約前に3日間の無料体験があり、その後の3か月間は月150円で試せます。

決済手段の構成で手数料率は変わるため、この式はカード決済中心の店舗の目安として使ってください。

現在のサーバー費・保守費と比較する

EC-CUBE側は、サーバー費とSSLに加えて、保守や改修の実費、将来のバージョンアップ積立まで月割りにして数えます。本体が無料でも、運用の実費はゼロではありません。

計算のしかたを例で示します。月商100万円・手数料率は移行前後で同率・サーバーと保守が月2万5,000円の例では、増える費用はShopifyの固定費3,650円だけとなり、差し引きで月約2万1,000円の削減になります。

この例の数字はすべて仮定です。自店舗のサーバー費・保守費・決済手数料率を式に入れ替えて、同じ形で計算し直してください。

手数料率が上がる店舗では逆に負担増になり得ます。決済代行会社との現在の契約料率を先に確認するのが出発点です。

SEO評価の引き継ぎはEC-CUBEならドメインごと持ち出せる

検索評価の引き継ぎは、EC-CUBEからの移行でいちばん有利に働く論点です。使い慣れたドメインをそのまま持っていけます。

ASPカートと違い同じドメインで移行できる

無料プランのASPカートでは、サービス提供元のドメインで運営するため、移行すると検索評価を引き継げないことがよくあります。

EC-CUBEは自分で契約したドメインで運営しているので、そのドメインをShopifyに接続すれば、URLの住所ごと引っ越せます。

接続はドメイン管理会社側のDNS設定で行い、反映は通常2時間以内、長い場合で2日ほどかかります。

出典:Shopify公式ヘルプのドメイン接続解説。切り替えの空白を短くするため、アクセスの少ない時間帯に実施するのが定石です。

URLリダイレクトをCSVで一括登録する

ドメインが同じでも、ページごとのURLの形は変わります。Shopifyの商品ページは/products/で始まる形式のため、EC-CUBE時代のURLとの対応表を作り、301リダイレクトを張ります。

Shopifyの管理画面にはURLリダイレクトの一括インポート機能があり、対応表をCSVで流し込めます。登録の上限は100,000件で、Plusプランでは20,000,000件です。

出典:Shopify公式ヘルプのURLリダイレクト解説。検索やSNSからの流入が多いページから優先して対応表を作ります。

リダイレクトの対象になるURL・ならないURL

リダイレクトが働くのは、移行後のサイトで404(ページが見つからない状態)を返すURLだけです。同じパスに新しいページが生きている場合は動きません。

また、/cartや/appsのようなShopifyの予約済みの語で始まるURLは、リダイレクト元に指定できません。

旧サイトの主要URLの一覧を作り、登録後に数本を実際に開いて転送先を確かめておくと安心です。

移行の注意点はEC-CUBE固有機能の置き換え

最後に、EC-CUBEならではの仕組みを使っていた店舗がつまずきやすい4点をまとめます。いずれも移行作業の途中ではなく、計画の段階で決めておく項目です。

定期購入の決済情報は引き継げない

定期購入や頒布会の継続課金は、決済会社が管理するカード情報と契約状態の上に成り立っています。これらを別のプラットフォームへ自動で移す標準の手段は用意されていません。

実務では、Shopify側の定期購入アプリで受け皿を作り、既存の契約者に支払い方法の再登録を依頼する流れになります。

再登録の案内は離脱に直結するため、特典の設計や案内の回数まで含めて、移行計画の中でいちばん丁寧に設計すべき部分です。定期購入の売上比率が高い店舗は、この負担を移行判断そのものに織り込んでください。

販売制限数・お届け日選択は標準機能にない

EC-CUBEが標準で持つ販売制限数の設定や、発送日目安に基づくお届け日の選択に、Shopifyのコア機能で相当するものはありません。

多くはアプリやメタフィールドを使った実装で置き換えられますが、設定の粒度や画面の見え方は変わります。

移行前に「この機能が無いと業務が止まるか」を機能ごとに判定し、止まるものだけ置き換え先を先に確定させます。

送料は都道府県別の一律から再設計になる

EC-CUBEの標準の送料は、配送先の都道府県ごとに一律の金額を決める体系です。Shopifyでは重量や注文金額などの条件で送料を組むため、同じ表をそのまま持ち込めません。

移行を機に、実際の配送料の請求と送料設定のずれを見直す機会にもなります。主要な配送パターンで新旧の送料を並べ、顧客の負担が急に変わらないかを確かめてください。

旧サーバーの解約はバックアップ確保が先

受注履歴や会員の変更履歴など、Shopifyへ移しきれないデータはデータベースに残っています。サーバーを解約すると、これらは取り出せなくなります。

問い合わせ対応や帳簿の確認で過去データを参照する場面に備え、データベースと画像一式のバックアップを手元に確保してから停止・解約に進みます。

ドメインの管理契約はサーバーとは別に継続が必要です。誤ってドメインごと解約すると、引き継いだ検索評価も失われます。

EC-CUBEからShopifyへの移行に関するよくある質問

EC-CUBEの商品データはCSVでShopifyに移せますか?

移せます。EC-CUBEは管理画面から商品CSVを出力でき、Shopify側で取り込めます。

4系なら無料の専用アプリ「商品データ移行 from EC-CUBE」があり、開発元はダウンロードしたCSVを加工せずそのままアップロードするよう案内しています。

2系・3系はShopifyの形式への組み替えが必要です。数件のテスト取り込みから始めると失敗が小さく済みます。

顧客データも一緒にShopifyへ移行できますか?

氏名・住所・メールアドレスなどの基本情報は移行できます。

ただしパスワードと会員ID、累計購入金額は引き継げないと公式ヘルプに明記されており、重複するメールアドレスは取り込み時にスキップされます。

移行後に招待メールでパスワードを再設定してもらう前提で、顧客への案内を先に準備しておきましょう。

移行で検索の評価は引き継げますか?

引き継ぎを狙えます。EC-CUBEは自分のドメインで運営しているため、同じドメインをShopifyに接続できます。

ページごとのURLの形は変わるので、旧URLとの対応表を作り301リダイレクトを一括登録することが条件になります。

流入の多いページから対応表を作り、切り替え後に転送を実際に確かめてください。

EC-CUBEからShopifyへ移すと費用は安くなりますか?

店舗によります。判断の軸は、いまのサーバー費・保守費・バージョンアップ積立の月割り合計と、Shopifyの月々の費用の比較です。

Shopify Basic(年払契約)とクレジットカード決済だけの場合、月々の費用は3,650円+3.55%×月商で計算できます。

決済手数料率が現在の契約より上がる場合は負担増になり得るため、料率の確認から始めてください。

EC-CUBEからShopifyへの移行にはどれくらいの期間がかかりますか?

データの量と作り込みの深さしだいですが、商品と顧客の移行だけなら数日から、独自機能の置き換えを含むと数か月単位が目安です。

期間を左右するのは、データの移し替えよりも、定期購入や独自機能の置き換え設計です。

先に機能の仕分けを済ませ、置き換えが要る項目の数で全体の計画を立てると見積もりがぶれません。

EC-CUBEで使っていた送料の設定はそのまま移せますか?

そのままは移せません。EC-CUBE標準の都道府県別の一律送料と、Shopifyの条件式の送料設定は組み立て方が違います。

Shopifyでは重量や注文金額を条件に送料を設計し直す形になります。

主要な配送パターンで新旧の送料を並べて確かめ、顧客負担が急に変わらないよう調整してください。

EC-CUBEのサーバーはいつ解約すればいいですか?

Shopify側で注文から発送までが実際に回っていることを確かめてからにしてください。

サーバーを解約すると、移しきれなかった受注履歴などのデータは取り出せなくなります。

データベースと画像のバックアップを確保し、リダイレクトの動作まで確認できたら解約に進むのが安全です。ドメインの契約は解約せず残します。

まとめ:移行チェックリスト

EC-CUBEからの移行は、データの移し替えそのものより「引き継げないものを先に決めておく」ことが成否を分けます。パスワード・累計購入金額・定期購入の決済・固有機能という線引きを押さえたうえで、ドメインごと持ち出せる強みを生かす手順を、チェックリストとして並べます。

  1. 管理画面でEC-CUBEのバージョンを確認し、移行手段(専用アプリ・汎用アプリ・依頼)を決める
  2. 独自機能を「標準で足りる・アプリで置き換える・作り込みが要る」に仕分ける
  3. 定期購入がある場合は、支払い方法の再登録の案内と特典まで含めて計画する
  4. 移せないもの(パスワード・会員ID・累計購入金額・テンプレ直書きの文章)を洗い出し、代替を決める
  5. 旧データを掃除する。重複メールの名寄せと退会者の整理を先に済ませる
  6. 数件のテスト取り込みで列の対応づけと文字コードを確かめてから、全データを取り込む
  7. 送料・決済・メールを設定し、テスト注文で注文から発送までの流れを確認する
  8. 旧URLとの対応表を作り、ドメイン接続とあわせて301リダイレクトを一括登録する
  9. 現在の運用実費(サーバー・保守の月割り)とShopifyの月々の費用(3,650円+手数料×月商)を式で比較して契約プランを確定する
  10. データベースと画像のバックアップを確保してから、旧サーバーを停止・解約する

移行の一番の分かれ目は、定期購入と独自機能の置き換え設計です。着手前にここを必ず確認してください。

直営EC年商1億円 通算売上3億円 構築実績100件

Shopifyの構築・移行、まずは無料でご相談ください

デザイン設計から機能実装、既存カートからの移行まで。自社EC運営で培った実務目線で、要件整理の段階からご相談いただけます。

無料相談・お見積りはこちら

この記事の執筆者

ShopiCrew ライターチーム

私たちは直営ECで年商1億円超を運営しながら、これまでに100件超のShopifyストア構築を手がけてきたチームです。自社でも店舗を運営しているからこそ分かる、売上に直結する設定や運用の勘所を、実務目線で記事にしています。通算売上実績は3億円超。現場で得た知見をもとに、実際に手を動かせる情報だけをお届けします。