ネットショップのShopify移行ガイド|サービス別の違いと共通手順

「shopify 移行」と検索する方の多くは、まだ移行元のネットショップ作成サービスを決め切れていないか、複数のサービスを比較しながら検討している段階です。

BASE・カラーミーショップ・STORES・MakeShop・EC-CUBEは、それぞれ費用の仕組みも移行できるデータの範囲も違います。1つのサービスの記事だけを読んでも、他のサービスとの違いは分かりません。

この記事では、主要なサービスを横断して費用と移行の勘所を比較します。どのサービスからでも共通する移行の流れ・データの線引き・日本国内の実務対応(特定商取引法の表記やインボイス制度)・つまずきやすい点も整理します。

移行元のサービスが決まっている方は、比較表や各章のリンクから該当の個別ガイドへ進んでください。

この記事の要点

  • 主要なサービス(BASE・カラーミーショップ・STORES・MakeShop・EC-CUBE)とShopifyの料金を1枚の表で比較すると、費用が並ぶ月商の目安はサービスごとに大きく異なる
  • データ移行のしやすさで見ると、BASEは商品が楽で顧客が最難、STORESは逆に顧客はまだしも商品が最難という、費用面の印象だけでは分からない対比がある
  • 商品・会員・受注データはどのサービスからも一般的に移行できるが、パスワード・ポイントの個別履歴・カスタムフィールドは共通して移行できない
  • 特定商取引法の表記は、ASP型の各サービスが管理画面の専用フォームを持つのに対し、Shopifyは「ポリシー」欄への自由記述という設置方式の違いがある
  • インボイス(適格請求書)対応は、ASP型の各サービスが管理画面の標準機能で完結するのに対し、Shopifyはアプリの導入が前提になる
  • ExcelでのCSV保存やパスワードの扱いなど、移行先がShopifyであることに起因する落とし穴は、移行元のサービスを問わず共通して起こる
  • 自分が使っているサービスが決まっている場合は、比較表や各章のリンクから個別の移行ガイドに進むと、費用の試算式や具体的な手順まで確認できる

移行を考える前に持っておきたいサービスを問わない判断軸

どのサービスから移行する場合でも、最初に確認しておくべき判断軸は共通しています。個別のサービスの話に入る前に、まずこの軸を押さえてください。

判断基準を費用・保守・カスタマイズ性・データ量で整理する

移行するかどうかの判断基準は、次の4つに整理できます。

  • 費用:固定費と決済手数料の合計が、今より高いか安いか
  • 保守の負担:サーバーやシステムの更新を自分で行う必要があるか
  • カスタマイズ性:今の独自機能をどこまで再現する必要があるか
  • データ量:移行するデータの件数や種類がどれだけ多いか

費用は、後の章の比較表にある「費用が並ぶ月商の目安」を最初の判断材料にできます。自店舗の月商がその目安を上回っているか下回っているかで、固定費と決済手数料のどちらを重視すべきかが変わります。

保守の負担は、特にEC-CUBEのような自己ホスト型で軸として大きくなります。オープンソースであるため、システムの更新や脆弱性への対応が運営者側の作業になるためです。

この負担を継続できるかどうかは、システムの保守を担当できる人(社内のエンジニアや契約している制作会社)がいるかどうかで判断できます。担当者がいない場合は、保守込みの月額費用で運営できるShopifyの方が向いています。

カスタマイズ性は、独自機能をどこまで作り込んでいるかで判断が変わります。ソースコードを直接改変してきたEC-CUBEのようなサイトは、Shopifyのテーマ・アプリの範囲に収まらない機能がある場合、再現方法を個別に検討する必要があります。

データ量は、商品点数・会員数・注文履歴の件数だけでなく、サービス固有の項目(定期購入・ポイント・会員ランクなど)の有無も含めて数えてください。固有項目が多いサービスほど、移行の作業量は増えます。

不要な機能とデータを先に洗い出す

過去に導入したもののほとんど使われていない機能まで無理に再現しようとすると、その分だけ移行の作業と費用が増えてしまいます。

販売を終了した商品や古い画像データなど、利用価値が低い要素は、移行の対象から外すことも検討してください。

売上に直結する機能を優先し、「あった方が良い機能」と「無いと業務が回らない機能」を分けて整理すると、優先順位が付けやすくなります。

出典:Shopify構築を手がける制作会社の実務記事(移行前の機能整理について)。

BASE・カラーミーショップ・STORES・MakeShop・EC-CUBEを横断比較する

まずは主要サービスの費用構造を1枚の表で並べます。数値は各サービスの公式サイトで確認できる代表的なプランを基準にしています(条件により変わる決済手数料の幅は、各個別ガイドで詳しく確認してください)。

各サービスの料金をまとめて比較する

サービス月額(代表プラン)初期費用カード決済手数料(最安帯)詳しいガイド
BASE(スタンダード)0円0円3.6%+40円+サービス利用料3%BASEからの移行ガイド
カラーミーショップ(レギュラー)4,950円3,300円3.4%〜カラーミーショップからの移行ガイド
STORES(スタンダード)年払3,300円/月払3,960円0円3.6%STORESからの移行ガイド
MakeShop(プレミアム)13,750円(税込)11,000円(税込)3.19%〜MakeShopからの移行ガイド
EC-CUBE(自己ホスト)サーバー費等の実費実費(環境依存)決済代行会社ごとに異なるEC-CUBEからの移行ガイド
Shopify(Basic)年払3,650円/月払4,850円0円3.55%移行先として共通

出典:Shopify公式の料金ページ、および各サービスの公式料金ページ(詳しい出典は各個別ガイドに記載)。

料金は改定されることがあるため、契約前に最新の表示を確認してください。

BASEにはグロースプラン(月額固定費が上がる代わりに決済手数料が下がる)もあります。月商が大きい店舗ではそちらが有利になる場合があります。

EC-CUBEだけが自己ホストでドメインを持ち出せる違い

BASE・カラーミーショップ・STORES・MakeShopはASP(サービス提供型)です。ドメインの持ち出しに制約があるサービスが多くあります。

一方でEC-CUBEは、無料でダウンロードして使うオープンソース版であれば、自分で契約したサーバーとドメインで運営する自己ホスト型です。

運営会社がサーバーを提供するクラウド版「ec-cube.co」も別にありますが、以下ではサーバーを自分で用意するオープンソース版を前提に比較します。

自己ホストであるEC-CUBEは、同じドメインをそのままShopifyへ接続し、301リダイレクトで検索エンジンの評価を引き継ぐ設計がしやすいという違いがあります。ASP型のサービスの場合はサービスごとに条件が異なるため、独自ドメインを使っているかどうかを含めて個別ガイドで確認してください。

比較の軸はどのサービスも共通

サービスが違っても、比較する軸は「月々の固定費」「決済手数料」「移行できるデータの範囲」「カスタマイズの自由度」の4つに共通しています。

特に固定費と決済手数料は、月商によってどちらが安いかが逆転します。単純に「Shopifyの方が安い/高い」とは言い切れません。

データの範囲は、パスワードやポイントの個別履歴のように移行できない項目がどのサービスにも共通してあります。後の章で詳しく扱います。

カスタマイズの自由度は、EC-CUBEのようにソースコードごと改変できる自己ホスト型と、テーマやアプリの範囲で拡張するASP・Shopifyとで根本的に違う軸です。

サービス→Shopify費用が並ぶ月商の目安前提
BASEスタンダード→Basic約9.5万円標準カード決済のみ・単価5,000円
BASEグロース→Basic約199万円標準カード決済のみ・年払・アプリ費用除く
STORESフリー→Basic約18.7万円標準カード決済のみ
STORESスタンダード→Basic約70万円標準カード決済のみ
MakeShopプレミアム→Basic約326万円標準カード決済のみ・消費税とアプリ費用は除外

この試算はサービスごとに条件(決済手段・年払か月払か等)を最適化して計算しています。横並びで厳密に比較できる数字ではありません。

正確な計算式は各個別ガイドに掲載しています。自分の店舗の条件(月商・決済手段・アプリ利用の有無)に置き換えて計算し直してください。

カラーミーショップの決済手数料(レギュラー3.4%〜/ラージ3.19%〜)はShopify Basic・Growの3.55%/3.4%とほぼ同水準です。単純な逆転点は出していません。

EC-CUBEは自己ホストのため、決済手数料は契約する決済代行会社ごとに異なります。公式の一律料率が無いため、こちらも逆転点は算出していません。

サービスをデータ移行のしやすさと難易度の構造で比較する

ここまでの費用比較に加えて、データ移行のしやすさという軸でも各サービスを並べてみます。この軸は各サービスの個別ガイドには出てきません。同じ表に並べて初めて見える傾向があるためです。

商品データ・顧客データのCSV移行しやすさを比較する

サービス商品データのCSV書き出し顧客データのCSV書き出し公式の無料移行アプリ
BASE対応非対応(公式に明記)提供終了
カラーミーショップ対応対応(パスワードを除く)存在しない
STORES非対応(公式に明記)対応(有料プラン限定)確認できず
MakeShop対応対応(列の加工が必要)確認できず
EC-CUBE対応(バージョン問わず)対応4系のみ無料(商品限定)

出典:各サービスの公式ヘルプおよびアプリストア(詳しい出典は各個別ガイドのFACTSに記載)。

各サービスを並べて初めて見える傾向

BASEとSTORESは、費用面では似た位置づけ(固定費が低いプランを持つ)にありながら、データ移行の弱点は正反対です。BASEは商品データの書き出しに対応する一方、顧客データが公式に非対応です。

STORESはその逆で、顧客データはプラン次第で書き出せますが、商品データの書き出し自体に公式対応していません。同じ「費用を抑えられるサービス」でも、事前に準備すべきデータの種類がまったく違います。

公式の無料移行アプリを持つのはEC-CUBEの4系だけで、しかも対象は商品データに限られます。ほかの各サービスはいずれも、データ移行を手動のCSV加工か有償アプリ(Matrixify等)に頼る点で共通しています。

自分が使っているサービスがどちらの弱点を持つかは、上の表と各個別ガイドで確認してください。

サービスを問わない移行の流れ

移行元のサービスが違っても、Shopifyへ移る作業の大まかな流れは共通しています。Shopify公式は、データの整理からドメインの切り替えまでを10段階の手順として案内しています。

移行はどんな順番で進むか

  1. 現在のサイトの商品・顧客・注文などのデータを整理し、CSVなどでバックアップする
  2. Shopifyストアを準備する(事業者情報の登録・テーマの選定)
  3. 商品情報と商品画像を移行する(CSVで一括インポート)
  4. 顧客情報を移行する(CSVテンプレートを使用)
  5. 注文履歴を移行する(標準のCSVでは直接移行できないため、移行アプリやAPIを使う)
  6. ブログ記事や固定ページ、ポイント・レビュー、定期購入契約など、サービス固有の項目を移行する
  7. 販売設定を行い、テスト注文でひととおりの流れを確認する
  8. ドメインを切り替えて公開する

出典:Shopify公式ブログの移行手順

移行の作業期間中に旧サイトで新たに入った注文は、公開直前にあらためて「差分データ」として移行する方法があります。切り替え直前に旧サイトの注文受付を一時的に止める方法も案内されています。

旧URLから新URLへのリダイレクトも設定しておきましょう。検索結果や過去のメールに残っているリンクからアクセスしても、ページが見つからないエラーを防げます。

各サービスの詳しい手順は個別ガイドへ

商品CSVの列の対応づけや、サービス固有の項目(会員ランク・ポイント・定期購入など)の移行方法は、サービスごとに仕様が異なります。BASEカラーミーショップSTORESMakeShopEC-CUBEそれぞれの個別ガイドに、具体的な手順とスケジュールの目安をまとめています。

移せるデータ・移せないデータの共通する線引き

移行できるデータの範囲は、サービスごとの細かい違いはあっても、大枠の線引きはどのサービスからでも共通しています。

商品・会員・受注データの一般的な移行可否

商品情報(商品名・価格・在庫・画像)と会員の基本情報(氏名・メールアドレス・住所)は、どのサービスからもCSVで移行できるのが一般的です。受注データ(注文履歴)は、標準のCSVでは移行できないサービスが多く、専用の移行アプリやAPI連携が必要になる場合があります。

商品バリエーション(色・サイズ違いなど)は、Shopifyでは同じ商品ハンドルを持つ複数行のCSVで表現する特殊な仕様になっており、この構造を理解せずにCSVを作るとインポート時にエラーになります。

パスワード・ポイントの個別履歴・カスタムフィールドは共通して移行できない

会員パスワードは、どのサービスからでも暗号化された状態で保存されているためShopifyへ移行できません。移行後に招待メールを送り、顧客に新しいパスワードを設定してもらう流れになります。

ポイント(ロイヤリティ)は、保有ポイントの合計だけが移行対象になることが一般的です。ポイントごとの個別の有効期限は引き継げず、移行日を起算日として一律に再設定する運用になります。

サービス独自のカスタムフィールド(管理画面で追加した独自項目)も、標準のCSVには含まれません。個別に移行方法を検討する必要があります。

サービスごとの細かい違いは、BASEカラーミーショップSTORESMakeShopEC-CUBEの個別ガイドで確認してください。

特定商取引法の表記はどう設置が変わるか

ネットショップは通信販売にあたるため、特定商取引法に基づく表記が必須です。移行先がどのサービスであっても表記そのものは必要ですが、設置の方式がサービスによって違います。

通信販売の広告に必須の表示項目

消費者庁は、通信販売の広告に表示すべき項目を挙げています。販売価格(消費税込み)、送料、梱包料や代金引換手数料などの追加負担金、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期です。

申込期間の定めがあればその内容、返品特約などの撤回・解除条件、種類や品質の不適合時の責任に関する特約、事業者の氏名(名称)・住所・電話番号も必要です。

法人がインターネット広告を行う場合は、代表者または責任者の氏名も必要です。

出典:消費者庁の特定商取引法ガイド(通信販売広告について)

これらの項目は、消費者にとって見やすい箇所に、明瞭に判読できる方法で表示することが求められています。

ASPの入力フォームとShopifyの自由記述の違い

Shopifyでの設置方法は、管理画面の「設定」から「ポリシー」を開き、テキストを入力してページを作成する流れです。

保存すると自動でリンクされるのはチェックアウト関連のページ(フッターや注文確認ページなど)で、ストア全体で使う通常のフッターには含まれません。

ストアのフッターに表示するには、そのページをメニューへ追加する設定が別途必要になります。

Shopifyも特定商取引法の表記ページを作る公式の手順と雛形を用意しています。ただし雛形はテキストとして挿入して自由記述で仕上げる方式で、日本の特定商取引法の11項目を個別の入力欄で埋めていく仕組みではありません。

出典:Shopifyヘルプセンター(ポリシー機能)。雛形を挿入した場合も、11項目が漏れなく含まれているかは自分で確認し、必要な内容を書き足す必要があります。

カラーミーショップとSTORESは、それぞれのヘルプセンターの案内に沿って管理画面から特定商取引法の表記を掲載する専用の設定画面を持っています。住所・電話番号を非公開にする設定も選べます。

MakeShopは項目ごとに個別編集できるフォームか、ページ全体をHTML編集するかを選べる仕組みです。

出典:カラーミーショップヘルプセンターSTORESヘルプmakeshopオンラインマニュアル。移行にあたっては、既存の表記内容をそのままコピーするのではなく、Shopifyのポリシー欄に必須項目の漏れがないかをあらためて確認してから設置してください。

インボイス(適格請求書)はどちらが手間か

インボイス制度で、購入者から適格請求書の発行を求められた場合の対応も、サービスによって手間が大きく変わります。

ASP型のサービスは管理画面の標準機能で完結する

BASEは管理画面でインボイス発行の可否を選択でき、対象の注文にメールで送付する仕組みを持っています。自店舗の適格請求書発行事業者登録番号を登録して使う形です。

カラーミーショップには、購入者へ適格請求書を交付する機能があります。

STORESは、管理画面に登録した事業者名・登録番号を領収書や請求書に印字できます。

MakeShopは、登録番号を設定した領収書を自動発行します。

出典:BASEヘルプカラーミーショップヘルプセンターSTORESヘルプmakeshopヘルプ

Shopifyはアプリの導入が前提になる

Shopifyは標準機能だけでは適格請求書の要件を満たす請求書を自動発行できません。

無料の公式アプリ「Order Printer」を使う方法(テンプレートの編集にLiquidやHTMLの知識が必要)か、日本語対応の有償アプリを導入する方法が案内されています。

EC-CUBEは自己ホストのため一律の答えはありません。導入している決済・受発注のプラグインによって対応状況が変わります。

出典:Shopify公式ブログ(請求書の書き方)。移行後にインボイス対応で手間を増やしたくない場合は、契約前にアプリの費用と設定の手間を確認しておくと安心です。

移行時の注意点はどのサービスからでも共通してつまずく点

移行元のサービスを問わず、Shopify側の仕組みに起因して起こりやすい落とし穴があります。ここでは代表的な3つを取り上げます。

ExcelのCSV保存で文字化けする

WindowsのExcelで日本語データを含むCSVを通常の「CSV(コンマ区切り)」形式で保存すると、文字コードがShift-JISになります。

ShopifyのCSVインポート・エクスポートはUTF-8のみに対応しています。そのままアップロードすると文字化けの原因になります。

保存時に文字コードをUTF-8に指定できるアプリケーションを使うか、保存後にテキストエディタで文字コードを変換してから取り込んでください。

会員パスワードはどのサービスからでも引き継げない

前の章で触れたとおり、会員パスワードはサービスを問わず暗号化された状態で保存されているため移行できません。

招待メールを一括送信できるかどうかもサービスによって条件があり、Shopify標準は1人ずつの送信が基本です。まとめて送りたい場合は、上位プランの契約かアプリの利用が前提になります。

移行前に、パスワード再設定のお願いをどう案内するかを決めておくと、問い合わせの集中を防げます。

URLリダイレクトには条件がある

旧サイトのURLから新しいURLへリダイレクトを設定する際、Shopify標準機能のリダイレクトは、実際に存在しないURL(404エラーになるURL)に対してのみ有効です。

まだ生きているページに向けてリダイレクトを設定しようとしても機能しません。

また、電話番号の桁数不備や先頭の「0」が欠けたデータ、フォーマットが崩れたメールアドレスがあると、顧客データのCSVインポート時にその行だけエラーで取り込まれない場合があります。

取り込み前に形式をひととおり確認しておくと、インポート後の手直しを減らせます。

在庫データは店舗(ロケーション)を先に用意しておく

在庫数をCSVでまとめてインポートする場合、複数の店舗(ロケーション)を有効にしているストアでは、CSVに記載するロケーション名がShopify管理画面上にあらかじめ存在している必要があります。

インポート処理はロケーションを自動では作成しません。単一のロケーションしか使わないストアであれば、通常の商品CSVの在庫数の列を使うだけで済みます。

新しくロケーションを追加した場合も、既存の商品がそのロケーションで自動的に有効化されることはありません。在庫数はゼロから設定し直す必要があります。

複数店舗・複数倉庫での運用を検討している場合は、在庫データを取り込む前にロケーションの設定を済ませておいてください。

出典:Shopify公式ヘルプ(商品CSVのインポート)

移行後の運用は旧システムの解約と会員の引き止め

移行作業そのものが終わっても、旧システムの解約タイミングと会員への告知は、移行後にあらためて計画しておく必要があります。

旧システムの解約は急がない

Shopifyへの切り替え直後は、データの移行漏れや表示の崩れに後から気づくことがあります。

旧システムのデータベースと画像のバックアップを確保したうえで、実際の運用に問題が無いことを一定期間確認してから、旧システムを解約するようにしてください。

特に自己ホスト型のEC-CUBEはサーバーを解約するとデータの復元が難しくなります。解約前のバックアップ確認は欠かせません。

会員が離れないための告知計画

事前の告知なしに突然サイトを切り替えると、見た目が変わっていたりログインできなかったりすることで、会員が離れてしまう可能性があります。

移行の前後でポップアップやメールマガジンを使って切り替えを告知し、必要であればリニューアルの特典を用意して、新しいログイン方法を案内する流れが助言されています。

特に購入頻度の高い会員には、個別に案内するなど手厚い対応を検討してください。

出典:Shopify構築を手がける制作会社の実務記事(移行後の顧客対応について)。

サービス別の移行ガイド一覧

自分が使っているサービスが決まっている場合は、以下の個別ガイドから具体的な手順・費用の試算式・よくある質問まで確認できます。サービスごとの特徴を先にまとめました。

BASEからの移行

BASEは固定費0円から始められる分、決済手数料とサービス利用料の負担が比較的重くなりやすいサービスです。最大の難所は顧客データで、公式に書き出しへ対応していないため代替の準備が要ります。

商品データの書き出しは標準機能で対応しているので、費用を抑えて小規模から始めた店舗が、売上の伸びとともに移行を検討する場面に向いています。詳しい手順と試算は個別ガイドで確認できます。

BASEからの移行ガイド

カラーミーショップからの移行

カラーミーショップは商品・顧客とも標準機能でCSV書き出しに対応しており、比較した中でもデータ移行の難所が少ないサービスです。決済手数料もShopifyとほぼ同水準のため、費用面で大きな逆転は起きません。

データ移行のしやすさを重視する店舗、あるいは費用よりも機能やデザインの拡張性を理由に移行を検討している店舗に向いています。

カラーミーショップからの移行ガイド

STORESからの移行

STORESは比較した中で唯一、商品データのCSV書き出しに公式対応していません。手作業での再作成や外部ツールの利用が必要になり、データ移行の難所は比較した中で最も大きくなります。

一方で固定費はフリープランなら0円から使え、費用面のハードルは低いサービスです。商品点数が少ない店舗ほど移行の負担を抑えやすくなります。

STORESからの移行ガイド

MakeShopからの移行

MakeShopは固定費・初期費用とも比較した中で高めですが、商品・顧客のCSV書き出しは標準機能で対応しています。顧客データは氏名の列構成がShopifyと異なるため、取り込み前に加工が要ります。

月額費用が既に高めのプランを使っている店舗が、費用構造そのものを見直す目的で移行を検討する場面に向いています。

MakeShopからの移行ガイド

EC-CUBEからの移行

EC-CUBEは(クラウド版を除くオープンソース版であれば)自己ホスト型で、同じドメインをそのまま持ち出せる点がほかのサービスと根本的に違います。4系であれば無料の公式移行アプリで商品データを移せますが、2系・3系は対象外です。

サーバー保守や脆弱性対応の負担を減らしたい店舗、検索評価をドメインごと引き継ぎたい店舗に向いています。バージョンによって難易度が大きく変わる点は個別ガイドで確認してください。

EC-CUBEからの移行ガイド

shopify移行に関するよくある質問

shopify移行にはどれくらいの費用がかかりますか?

移行元のサービスと月商によって変わります。

月々の費用(固定費と決済手数料の合計)が今より安くなる月商の目安は、サービスごとに違います。例えばBASEスタンダードとの比較では月商9.5万円前後、STORESフリーとの比較では月商18.7万円前後が目安です。

自分が使っているサービスの詳しい試算式は、各個別ガイドに載せています。

自分が使っているサービスが対応しているか分かりません

BASE・カラーミーショップ・STORES・MakeShop・EC-CUBEについては、それぞれ個別の移行ガイドを用意しています。

本記事の末尾にある一覧から、自分が使っているサービスのガイドを確認してください。

一覧に無いサービスでも、この記事で扱った移行の流れやデータの線引きの考え方は参考になります。

特定商取引法の表記はそのまま使えますか?

内容はそのまま使えますが、設置の方式が変わります。

ASP系のサービスは項目ごとの入力フォームを持っていますが、Shopifyは「ポリシー」欄への自由記述形式です。既存の表記内容を漏れなく貼り付ける作業が必要になります。

移行の際は、必須項目が揃っているかをあらためて確認しましょう。

インボイス(適格請求書)の対応はどうすればいいですか?

BASE・カラーミーショップ・STORES・MakeShopは管理画面の標準機能でインボイス対応が完結します。

Shopifyは標準機能だけでは対応できません。無料または有償のアプリを導入する必要があります。

契約前にアプリの費用と設定の手間を確認しておくと、移行後の対応がスムーズになります。

データ移行にどれくらいの期間がかかりますか?

商品点数や顧客数、サービス固有の項目(定期購入やポイントなど)の有無によって大きく変わります。

商品CSVの取り込みだけであれば数日で終わる場合もありますが、注文履歴や会員ランクの移行を含めるとテストを重ねる分だけ期間が延びます。

余裕を持ったスケジュールで、数件のテスト取り込みから始めるのが安全です。

移行を代行してもらうこともできますか?

データ移行やテーマの構築を専門の制作会社に依頼することもできます。

特にEC-CUBEのような自己ホスト型からの移行や、独自機能の作り込みが多いサイトは、移行の難易度が新規の立ち上げより上がります。専門知識が必要になる場面が多くなるためです。

自社での対応が難しいと感じたら、早めに相談先を検討してください。

移行後に検索順位は下がりますか?

URLの構造がサービスごとに異なるため、何も対策をしなければ順位が下がる可能性があります。

旧URLと新URLの対応表を作り301リダイレクトを設定すれば、検索エンジンの評価を引き継ぎやすくなります。

特に自己ホスト型のEC-CUBEは同じドメインを持ち出せます。リダイレクトの設計をしっかり行えば、影響を抑えやすい構造です。

自分のサービスに合った移行ガイドへ

shopifyへの移行は、サービスが違っても「費用が並ぶ月商」「移せないデータの線引き」「特定商取引法とインボイスの設置方式」「共通の落とし穴」という考え方の骨格は変わりません。骨格を押さえたうえで、自分が使っているサービスに固有の手順や試算式は、個別ガイドで具体的に確認してください。

  1. 主要なサービスの料金表で、自分が使っているサービスとShopifyの費用がどのあたりで並ぶかを確認する
  2. 商品・会員・受注データのうち、移行できないもの(パスワード・ポイントの個別履歴・カスタムフィールド)を先に洗い出す
  3. 特定商取引法の表記を、Shopifyのポリシー欄に必須項目が漏れないよう設置し直す
  4. インボイス対応にアプリが必要かどうかを確認し、費用と手間を見積もる
  5. ExcelのCSV文字コードと会員パスワードの扱いなど、共通の落とし穴を事前に把握しておく
  6. 移行後は旧システムをすぐに解約せず、バックアップを確保してから運用を確認する
  7. 会員向けの告知計画を立て、切り替えのタイミングで顧客が離れないようにする
  8. 自分が使っているサービスの個別ガイドを開き、具体的な手順とスケジュールを確認する

個別ガイドは記事の末尾の一覧、または本文中の各リンクから確認できます。

直営EC年商1億円 通算売上3億円 構築実績100件

Shopifyの構築・移行、まずは無料でご相談ください

デザイン設計から機能実装、既存カートからの移行まで。自社EC運営で培った実務目線で、要件整理の段階からご相談いただけます。

無料相談・お見積りはこちら

この記事の執筆者

ShopiCrew ライターチーム

私たちは直営ECで年商1億円超を運営しながら、これまでに100件超のShopifyストア構築を手がけてきたチームです。自社でも店舗を運営しているからこそ分かる、売上に直結する設定や運用の勘所を、実務目線で記事にしています。通算売上実績は3億円超。現場で得た知見をもとに、実際に手を動かせる情報だけをお届けします。